看護師の転職、現状はどうなっているのでしょうか

転職を考える看護師は多いと言いますが、いったいどの程度の人が転職を考えているのでしょうか?また、看護師不足と言われても、実際どの程度のことなのかなかなかピンとくる説明はありませんよね。
実際に厚生労働省が発表している「看護職員の現状と推移」から読み取っていきたいと思います。
※「看護職員の現状と推移(PDF)」
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000072895.pdf

1. 看護師の数自体は急激に増えている

看護師不足という言葉を耳にすると、看護師が減っているかのような印象があるかも知れませんが、実際は15年前に1,065,306人だった看護師が平成24年には1,537,813人に急増しています。
これは、患者さん7人に1人の看護師を配置することで保険点数の請求を高くできる制度が決まってからのことで、いかに病院が看護師を求めているかがわかる数字です。
また、時代が以前のように女性は結婚出産によって仕事を辞めるという傾向ではなくなったため、専門職を求める女性が増えていることも要因のひとつといえるでしょう。
看護師の勤務先としては病院が61%、クリニックが21%、合計で82%、つまりほとんどの看護師は医療機関で働いていることがわかります。
結局のところ、看護師不足というのは必要な看護師の数が急激に増えたために使われている言葉なのだということがわかりますね。

2. 看護師の離職率は意外に低い

興味深いのは、看護師は転職が多いと考えられているようですが、その離職率はこの10年ほぼ安定していて、この5、6年に関しては10%~12%となっています。
比較のために介護職、女性一般労働者などの離職率も同じグラフに表されていますが、全体的に離職率は下がっているとはいえ女性一般労働者の離職率はいまだ14%以上あります。
専門職として働くことが女性一般労働者に比較して「やりがい」「収入」などの面で上回っていることだけでなく、介護職などに比べればやはり看護師としての誇りを保てる職業なのだと言えるのではないでしょうか。
ただし、その「誇りを持って働ける」ということが裏目に出ることもあります。医療の高度化によって、出産育児などで休職していた看護師は職場への復職が難しくなってしまうのです。薬の名前も医療機器の扱い方もすべて、数年経てば変わっていますからいくら看護師という「金の資格」を持っていても、実務には自信がないということが起きてしまうといえます。

まとめ

看護師の離職率が意外に低く、一般女性の方が仕事を辞めていると言うことがわかりました。転職に関して言えば、なんの資格も取り柄もない一般女性は明らかに職業に就くことに苦労すると言えるはずです。
看護師は、常に世間から求められる存在でいるということと、医療の高度化によって働きながらも勉強が欠かせない職業であることに誇りを持って欲しいと思います。

転職の流れ

ステップ1:まずは転職するかどうかを決めよう

ステップ2:転職の基礎知識を身に付けて転職を有利に進めよう

ステップ3:転職サイトを上手に使おう

ステップ4:転職先を決めよう

病院・施設選び

他業種への転職

ステップ5:書類の準備をしよう

ステップ6:面接に備えよう

ステップ7:転職後にやるべきこと