転職を考える看護師の中には、病院ではないところで働いてみたいという人も多いようです。
美容整形外科は病院ではありますが、保険診療の効かない施術も多い、看護師としては少々特殊な仕事と言えます。
美容整形外科の看護師の仕事について特徴などをまとめてみましょう。
1. 患者さんの心に寄り添うことが必要
美容整形外科ではなくても同じですが、看護師の基本は患者さんの心に寄り添うことです。
もちろん、他人の気持ちを完全に理解するというのは無理な話ですから、あくまでも「寄り添う」に徹することです。
とくに、美容整形を受けに来る患者さんの場合、身体が痛い、辛いなどの病気を治したい一心で病院にかかる患者さんと違い、様々な複雑な心境でいるはずです。
患者さんがどのような選択をしても、看護師はそれに対してジャッジしないことが求められます。良い悪いはもとより、「こうしたらいいのに」といった気持ちも、患者さんの選択を判断してしまうことにつながります。
医師のカウンセリングを受けて手術を決意した患者さんです。ニュートラルな気持ちで接することが大切です。
2. 施術後の対応はデリケート
美容整形手術のアシスタントをするのが看護師ですが、多くの場合、実際の手術中は患者さんの緊張をほぐす役目がもっとも重要となります。
手術直前、医師が来る前に細かい質問をされることもあるので、カルテはよく見ておき、患者さんに安心してもらえるような受け答えができるようにしておくのも重要です。
また、血圧測定と問診で患者さんの緊張度合いがわかるので、その緊張をほぐせるような、あたりさわりのない世間話などを明るくできる人が求められます。患者さんによっては緊張がほぐれにくい人もいるそうで、血圧が高いまま手術すると腫れがひどくなりやすいため「手を握りましょうか?」と、ときには患者さんの手を握るなどして緊張をほぐしているそうです。
美容整形を受ける患者さんは、キレイになりたいという気持ちが一般の人(美容整形を考えたこともない人)よりずっと強いと言えます。
術後の腫れについては医師から事前に説明があっても、実際に腫れている顔を見るとパニックになってしまう患者さんもいるそうです。
美容整形の場合は、看護師にとって患者さんの精神面のケアもとても重要になってくるのですね。
まとめ
「美容整形外科なら楽できるかな~」と安易な気持ちで転職すると、患者さんの不安定な気持ちのケアができずに評価が下がるだけでなく、悪くすればきつい注意を受け辞めざるを得なくなることもあるといいます。
理想の顔になれるという期待感と失敗したらどうしようという不安感、様々な罪悪感などを複雑に抱えている患者さんへの対応は、考えているよりも難しいものかもしれません。
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