看護師が転職後、その転職先の職場を辞めたくなることは珍しくありません。
これは看護師に限らないことのようです。転職というのは、「もっと良くなりたい」と希望してすることですから、どうしても期待感が強くなっているのです。
「転職したけど辞めたい」そういう状態になったとき、どうすれば良いのでしょうか。
先輩看護師や採用担当者の立場から話してもらいました。
1. 辞めたくならない人なんてほとんどいないと理解すること
自分が仕事を辞めたくなった時は、やはり自分のことで頭がいっぱいになっています。
仕事を辞めたくなっている自分は気持ちが落ち込んでいますから、上司や先輩、同僚などみんなはうまくやっているように見えていることでしょう。
そんなときこそ、「辞めてしまってリセットする」ことよりも、周りの人に相談してみることを考えてください。
ただし、誰かの悪口を一方的に言うとか、不平不満をだらだら口にするのとは違いますのでそこは注意してくださいね。
「30歳になったころ、後輩看護師に悩みを相談されました。正直、嬉しかったですね。自分自身も悩んでいることがあったのでこちらもそうした思いを打ち明け、とても良い関係になりました」
ベテランに見える先輩でも、それなりに悩みを抱えて頑張っているのかもしれません。簡単に転職せず、こうして相談することで自分の職場で頑張れることもあるかもしれませんね。
2. あなたのほうが必要な人材なのかもしれません
ある総合病院の採用担当者から聞いた話です。
看護師不足が深刻だったその時期、たまたま地方から上京したいという看護師二人が応募してきたため採用したそうです。
ところがその二人の看護師はトラブルメーカーで、様々な問題を起こしていました。看護師長からもきつい注意をしてもらうなどの対応はしていたものの、現場の人間にはかなりのストレスになっていたと言います。
「半年ほど後に、中堅で仕事もできる看護師が辞めてしまいまして。自分の判断ミスだったと本当に悔やみました。相談してくれれば、『君が辞める必要はない』と引きとめられたのですが」
結局トラブルメーカーだった二人もその後看護師を辞めたということです。水商売に転職したらしいと聞いているそうです。
辞めたいと悩んでいるあなたのほうが、もしかしたらその職場にとって必要な人材なのかもしれません。
まとめ
辞めたいという気持ちを我慢したほうが良いとは思いませんが、こうして話を聞いてみると、辞めると決意する前に周りに相談したり、助けを求めたりしてみてからでも良いように思います。
また、「誰もが仕事を辞めたいと思ったことがある」と考えれば、あと少し頑張ってみようと思えるかもしれませんね。
仕事は、頑張っていると良いことも必ず起こります。そのときにやりがいや達成感を感じることができるはずですよ。